通常料金所ETCレーンを通過する場合、ETC車載器とETC無線通信装置による双方向の無線通信が行われ、通行が可能と判断された場合ETCレーンの開閉バーは開きます。
しかし、通行が不可と判断された場合ETC料金所レーンの開閉バーは開きません。よって料金所ETCレーンで車を停車せざるを得ない状況となり、大変危険であり乗車している者は恐怖を感じます。
この記事の目次
ETC開閉バーが開かない原因
料金所でETCレーンを利用するにはETCカード、ETC車載器、セットアップ情報全てが正常でなければ利用できません。では、もしもの時の為にETC開閉バーが開かない原因はどういったものがあるのか見てみましょう。
ETCカードの期限切れ
ETCカードには有効期限があり期限が切れたETCカードは使うことができません。対策としてはカード盤面の有効期限を確かめること。また車載器によっては期限切れをお知らせする機能が付加されたものもあります。

有効期限の表示
カード会社により有効期限の表示方法や刻印場所が違いますが表面に記載があるのが一般的。 例えば2020年3月まで有効の場合は「GOOD THRU」や「VAILD THRU」のあとに「03 / 20」「03 /’20」「03 – 20」などと表記されています。
道路管理会社の対策としてETC料金所レーン少し手前に「お知らせアンテナ」「予告アンテナ」と呼ばれるアンテナが設置されており、事前に通行の可否を判断し不可の場合は車載器側が警告音などを発します。

ETCカードの未挿入など
単純にETCカードの未挿入やきちんと差し込まれていないなど。またカードのICチップに汚れや傷がある場合。カードの裏表を逆に挿入してしまっていることもありがちなので注意が必要です。
入口と出口で異なるETCカードを使用
出口料金所をETCで通過する場合は入口と出口で同一のカードを使用しなければなりません。ETC料金所レーンでは入口と出口の情報がETCカードに書き込まれる仕組みになっています。出口料金所を通過する際に入口料金所の記録がないETCカードの場合はエラーとなり通行できません。
車載器の一時的な不具合
車載器側の不備により通信ができないことがあります。私が以前経験したのは、ETC車載器の電源が配線不良のために通行中に切れたり入ったりしていたこと。当然ETC車載器の電源が入っていないと通信ができずに開閉バーは開きません。
セットアップ情報との不一致
車載器のセットアップ情報と通行時の車両情報が一致していなければ開閉バーは開きません。例えばセットアップ時に「けん引装置の有無」が「無」で登録しているにもかかわらず、トレーラー等を牽引してETCレーンを通過しようとすると車軸数の違いから通行不可になります。

開閉バーが開かなかった場合の対応
もしも料金所ETCレーンで開閉バーが開かなかった場合の対処方法をみてみましょう。

自動車の場合
開閉バーの手前、接触しない場所で停車します。後続車への注意喚起としてハザードランプを点けておきましょう。また絶対に車から降りない、バックしないこと。すぐ脇にインターホンがあるので車の窓を開け料金所係員の指示を待ちます。
入口料金所での場合
料金所係員から通行券を受け取ります。この際出口料金所でETCレーンは利用できません。出口では一般レーンで料金を精算することになります。
出口料金所での場合
料金所係員の指示に従いETCカードを呈示します。
開閉バーが開かなかったが出口を通過してしまった
料金所を管理している道路会社に連絡を入れ、料金支払いについて問い合わせます。故意ではないので不正通行には当たりません。
連絡する場合はETCカード(番号や有効期限)、該当出口と時刻・車両番号(ナンバー)が必要です。私も経験ありますが丁寧に処理していただきました。
バイクの場合
絶対に停車やUターンはせずに徐行して誘導線の内側を通り開閉バーの間から退避します。

入口料金所での場合
入口料金所を退避した場合は出口料金所でETCレーンを利用できません。通行券を持っていないので一般レーンにて料金所係員に入口料金所を退避した旨を伝えます。
開閉バーが開かなかったが出口を通過してしまった
安全な場所に停車したのち、自動車同様に料金所を管理している道路会社に連絡を入れ料金支払いについて問い合わせます。ETCカード(番号・有効期限)、該当料金所や時刻・車両番号(ナンバー)が必要になります。
健全で安全な利用のために
料金所での停車はとても危険な行為です。高速道路等の利用前に不備がないかの確認はドライバーの義務ですので、習慣として必ず確認しておきましょう。
- ETCカードの有効期限の確認
- 車載器に異常が無いかを確認
- 正常にETCカードが挿入されているかの確認
- お知らせアンテナ、予告アンテナを意識する
また故意による料金所の不正通行は道路整備特別措置法により厳しく罰せられます。NEXCO東日本によりますと、平成28年4月に料金所を不正通行をした容疑者に通常の料金に加え2倍の割増料金を請求したとし、不正通行に対する厳しい対応が公表されています。
イオンETCカードでは開閉バー接触により車両が損傷した場合、年に1回一律50,000円支給の「ETCゲート車両損傷お見舞金制度」が設けられています。これからETCカードを作る方は参考にしてみてはいかがでしょうか。
