あおり運転とドライブレコーダー

あおり運転とドライブレコーダー

2017年10月に高速道路上で無理やり車を停車させて事故を引き起こしたとして、一人の男が逮捕される事件が世間から注目を受けました。後に「あおり運転」というワードが新聞・テレビ報道などで取り上げられ社会の関心も高まりました。

あおり運転(煽り運転)とは、前方を走行する車に対して車間距離を異常に詰めたり無理やりに割り込む行為、または無用なクラクションを鳴らしたり罵声を浴びせ相手を威嚇する行為です。

「あおられた経験」ドライバーの9割にも

社会からの関心が急激に高まった「あおり運転」。しかし、普段から車を運転するドライバーにとって「あおり運転」というワードは、決して聞き慣れない言葉ではないと言えます。

GfKジャパンが2017年11月に全国のドライバー13,500人に実施した調査報告書があります。その中で「運転中にあおられた経験」という設問に対し「よくある」が5%、「たまにある」が35%、「ほとんどないが、経験はある」が51%となり、あおられた経験のあるドライバーは9割に達したと報告されています。

あおり運転を受けた経験グラフ
photo by:GfKジャパン

またどのようにあおられたかの質問に対し最も多かったのが「車間距離を詰めた異常接近・追い越し」で78%、次いで「ハイビーム」が10%、「幅寄せ」6%、「クラクションによる威嚇」4%と報告されています。

あおり運転はハラスメント行為であり、事件・事故に発展する可能性も多く潜めています。では、どういった行為があおり運転に該当し罰則はどういったものがあるのかあるのでしょうか。

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あおり運転に該当する行為と罰則

あおり運転に該当する主な違反行為としては、車間距離不保持、進路変更禁止違反、急ブレーキ禁止違反等があります。またクラクションを執拗に鳴らしたり幅寄せやハイビーム・パッシングを繰り返すなど、相手へのハラスメント行為もあげられます。

あおり運転に対し警察庁が全国に通達

2018年1月に警察庁より全国の警察本部に向け通達がされています。内容は悪質・危険な運転、いわゆる「あおり運転」に対し厳正な捜査の徹底を推進するものとなっています。

いわゆる「あおり運転」等の悪質・危険な運転に対する厳正な対処について(警察庁)

同文によると危険・悪質な運転に対しては道路交通法のみならず、危険運転致傷罪や暴行罪等あらゆる法令を駆使するようにとなっています。また行政処分としても道路交通法103条第1項第8号に該当(危険性有帯)者は、30日以上の免許の効力停止を積極的に行うようにとあります。

車間距離不保持

車間距離を詰めるという行為は道路交通法第26条の「車間距離の保持」に抵触します。法令では「前方を走る車が急停車した場合でも、追突を避けるだけの車間を保持しなければならない」とされています。罰則は高速道路上の場合3か月以下の懲役または5万円以下の罰金。一般道路上では5万円以下の罰金。

進路変更禁止違反

後続車の進行を車線変更などで妨害する行為は、道路交通法第26条の2で「車両は、みだりにその進路を変更してはならない。」と禁止されています。同第2項では「もし進路変更後に後方車両の速度や進路を急に変更させる恐れがある場合は進路の変更をしてはならない」とあります。罰則は5万円以下の罰金。

急ブレーキ禁止違反

道路交通法第24条では「やむを得ない場合を除き、その車両等を急に停止させ、又はその速度を急激に減ずることとなるような急ブレーキをかけてはならない」とされています。罰則は3か月以下の懲役または5万円以下の罰金。

警音器使用制限違反

クラクションにも使い方が定められています。道路交通法54条第2項では「法令の規定により警音器を鳴らさなければいけない場合、または危険を防止するためやむを得ない場合を除き、警音器をならしてはならない」とされています。規定で鳴らす場合とは、見通しの悪い交差点、山間部での曲折が多い場所、坂の頂上付近などで、何れも標識で指定された場所や区間になります。罰則は5万円以下の罰金。

自衛手段としてのドライブレコーダー

最近ではあおり運転の被害を受けたドライバーが、ドライブレコーダーに記録された動画を動画投稿サイトにて公開。それを見た第三者が警察に通報し逮捕に至ったケースがありました。

 中日新聞 CHUNICHI Web 
「あおり運転」、ドラレコ投稿で捜査 暴行容疑で77歳男逮捕
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2018030590130427.html
 三重県四日市市の県道で1月、「あおり運転」をした後、男性に暴行を加えたとして、四日市西署は5日、暴行と、車線をはみ出して運転したとする道交法違反の疑いで、...

ドライブレコーダーの記録が必ずしも証拠になるとはかぎりません。しかし、ドライブレコーダーで記録された映像から車種やナンバーを特定することは可能で、いざという時の備えになることは間違いありません。

販売台数の増加傾向

ドライブレコーダー販売推移グラフ
photo by:GfKジャパン

GfKジャパンが行ったドライブレコーダーの販売実績調査があります。これは全国の販売店、インターネット通販によるドライブレコーダーの2017年販売台数を前年同月と比較したもので、9月まではわずかに前年を上回る程度の販売台数が、10月は前年同月比の2.6倍、11月は2.4倍に急伸したとあります。

これは冒頭で述べた2017年10月の報道による影響にほかならず、自衛手段としてドライブレコーダーの有効性が広く認識されたためと同調査で結論されています。

あおり運転に有効なドライブレコーダーの選び方

ドライブレコーダーにどういった機能があれば「あおり運転」に対して有効なのでしょうか。

FullHD画質 記録された画質が低いと車の色やナンバープレートが不明瞭になってしまいます。最低でも画質はFullHDが望ましいところ。
後方カメラ あおり運転で最も多いのが車間距離を異常に詰める行為。当然後方からされることなので後方にも対応したドライブレコーダーが必要になります。
夜間・暗所対応 夜間やトンネル内でも明瞭な画像が記録されなければ意味がありません。
音声記録 クラクションや相手の発言を記録できればより「あおり運転」の証明になります。

筆者がネットでドライブレコーダーを色々調べた結果、上記を満たすものは数台見つかり販売元も数社ありました。中でも注目したのが国内でのドライブレコーダー販売シェア率上位に挙がるメーカー「コムテック」。その中で上記の条件を満たすドライブレコーダーがZDR-015でした。

別売りのセンサーを接続することで駐車時の衝撃を感知し録画する事が可能など、防犯対策にも有効です。

まとめ

警察庁の通達通り今後あおり運転をした者にはより厳しい罰則が科せられます。場合によっては危険運転致傷罪や暴行罪での刑罰や罰金等に処せられることになります。

あって困ることのないドライブレコーダーですが、無くても困ることのない車社会を形成するのは「ゆずりあい」というドライバー個々のモラルです。車の運転には非常に気力・精神を使い苛立ってしまうことは誰にでもあり得ること。あおり運転をする側にならないよう、ゆとりを持った運転をお忘れなく。

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