牽引してETCを利用するには

牽引してETCを利用するには

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休日には山や海へと様々なアクティビティを求め、ジェットスキーやボートなどを載せてトレーラーを牽引して走っている車を見かけます。

では牽引した状態でETCの利用は出来るのか?という問いの答えは「YES」です。しかし牽引でのETC利用には、車載器のセットアップ時に「けん引装置の有無」の項目で「有」にチェックを入れておかなければなりません。

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「けん引装置の有無」が「無」で登録された車載器を有する車両が、トレーラーなどを牽引した状態でETC出口ゲートを通過しようとしても、開閉バーは開かず通過することができません。

なぜ牽引の有無がわかるの?

まず覚えておきたい用語として「車軸」があります。車軸とは車輪を取付けるための軸のことです。乗用車で例えると、左右にある前輪2つを一つの軸で繋いでいると考えます。実際には繋がっていなくても考え方としてこうなります。よって乗用車は前輪の軸と後輪の軸で2車軸となります。

ではこの項目の本題に参りましょう。

ETC入口レーンには車両検知器というセンサーが設置されています。この車両検知器により車両の進入、車両の種別、車軸数などを判別しています。

車両検知器の構成
photo by:https://www.mhi.co.jp/

上図は三菱重工の車両検知器の例になります。図の「車両検知器-S1」に光センサがあり、その下の路面に埋設された「踏板」と呼ばれる別のセンサがあります。この2つのセンサにより車軸数が検知されます。

車載器に登録された車両情報とセンサで検知された車軸数の照合がおこなわれ、車軸数の違いにより牽引の有無がわかるようになっています。

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牽引時の料金はどうなるの?

牽引時には車種区分が変わります。車種区分が変わることで料金も変わってきます。

NEXCO管轄の高速道路または首都高の場合、被牽引車両(牽引される車両、トレーラーなど)の車軸数が1つの場合、車種区分が1つ上がり、2つなら2つ上がります。

例えば、普通車で1車軸のトレーラーを牽引した場合、車種区分は1つ上がり中型車となり、2車軸のトレーラーを牽引した場合は、車種区分が2つ上がり大型車となります。

非牽引時は通常料金

ETC車載器に登録された車両情報を基に、センサで検知された車軸数の照合を行った結果、軸数の増加がなければ通常の車種区分が適用され、料金の加算もありません。

なので「けん引装置有り」で登録していても、牽引時・非牽引時を特に気にする必要はないということです。

車軸が2つ以上は一般ゲート出口へ

通常、牽引するトレーラーなどの車軸数が2つの場合、車種区分が2つ上がることになりますが、隣接する車軸間の距離が1m未満なら車軸は1つとみなされ、車種区分は1つ上がるだけになります。

しかし車両検知器では軸数は計測できても、正しい車軸間の距離まで計測できません。なので上述にある「車軸が2つ以上でも車軸間の距離が1m未満の場合、車種区分は1つだけ上がる」というルールが適用されず、車種区分が2つ上がった料金になってしまいます。

よって、車軸が2つ以上あり且つ隣接する車軸間の距離が1m未満のトレーラーを牽引する場合、高速道路出口では有人の一般ゲートを利用してください。この際ETCカードを手渡して清算します。

牽引時のETC割引はどうなる?

休日割引の場合

休日割引を受けられる車種は軽自動車(自動二輪車含む)・普通車のみとなっています。これは牽引した状態での車種区分となっています。

例えば、軽自動車で1車軸のトレーラーを牽引した状態の車種区分は「普通車」となり、割引適用となります。しかし普通車で1車軸のトレーラーを牽引した状態は「中型車」となり、割引対象にはなりません。また軽自動車で2車軸のトレーラーを牽引した場合も「中型車」となり割引対象になりません。

平日朝夕割引の場合

車種の制限や牽引についての特記はありません。通常通りに割引が適用されます。

深夜割引の場合

車種の制限や牽引についての特記はありません。通常通りに割引が適用されます。

牽引装置等、変更時には再セットアップが必要

あらたに牽引装置を取付けたり、今後取付予定ならETC車載器の再セットアップが必要です。上述にもありますが、セットアップ時に牽引登録していない車でトレーラー等を牽引した場合にはゲートが開きません。これは実際に計測された車軸と車載器に登録された車種が合致しないためです。

再セットアップは登録情報の更新と考えます。再セットアップは初期のセットアップと同様で、カー用品店やディーラーなどで行えます。

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セットアップ
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まとめ

  • セットアップ申込書には「けん引装置の有無」の項目がある
  • 車軸数の検知により牽引の有無が識別される
  • トレーラーの車軸数により車種区分の上がり方も変わる
  • 牽引時・非牽引時には適正な車種区分が適用される
  • トレーラーが2車軸以上の場合は有人の一般レーンで清算する
  • あらたに牽引装置を装着する場合は再セットアップが必要

いかがでしたか?牽引によるETCの利用方法をざっと説明してみました。知らないと損をする情報もありましたね。

ETC車載器に「けん引装置有り」の情報がないと開閉バーが開かないなど、追突事故にもなりかねず、とても危険です。牽引しているなら尚更のこと。

正しい情報、適正な利用で余暇のアクティビティをさらに充実させてくださいね。

牽引に関するミニ知識

牽引装置にあたる「ヒッチメンバー」ですが、平成7年の規制緩和により構造等変更検査を受けなくてもよくなっています。

条件としては

  • 車両の長さ±3cm、幅±2cm、高さ±4cm、重量±100kg(軽自動車の場合50kg)以内
  • 指定部品をリベットや溶接以外での取付

となっていて、これらは「軽微な変更」として扱われます。

この指定部品に牽引装置(ヒッチメンバー)も含まれており、装着した状態で保安基準に適合していればユーザーの責任において管理すればよいとなっています。

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